俺は40過ぎの正真正銘のおっさん。バツイチ独身の会社員。
昭和の終わりごろに田舎の高校生だった俺の、学生時代唯一のエロ経験を書く。当時の日記と記憶を元に書いたけど、会話なんかは標準語にしてあるし、内容も少ーしだけ脚色してある。
あ、釣りでしたーとかで終わることはないです。
おっさんの昔話だし、かなり長いし、気持ち悪いし、エロ描写も多いから不快になる人もいるかもしれん。先に謝っとく。ごめんなさい。
俺が通っていたのは九州の田舎の、地味な新設高校。
新設なんで、大学進学率を上げるために校則と指導(というか体罰)が異常に厳しかった。
些細なことでもマジビンタだったし、衣替えの日にうっかり中学時代のボタンダウンのカッターシャツ来て行ったら、バカ教師にいきなり胸倉つかまれたりするようなレベル。
ボタンダウンのシャツは校則違反だったんだ。
職員室で、先生が先輩にシウバなみの顔面ストンピングラッシュ入れまくってるのも見た。
そういう学校だったから、校区内の女子から人気がなかった。
男女比は2対1とか3対1ぐらいだったから、各学年に男子クラスと男女混合クラスがあって、入学した俺は男子クラスだった。
男子校ならまだあきらめもつくが、普通に校内を女子が歩いてたりするのに、自分のクラスにはむっさい男子しかいない、というのはなかなか残酷だった。
いちおう、当時の俺のスペックを。
入学したばかりの1年生で身長175cm、体重80kg弱ぐらい。
中学まであるスポーツをやっていたが、膝を悪くして続けられなくなっちゃって高校ではある文化系の部活に入った。
運動してたんで体格はムチムチマッチョ。だが顔はモッサリ系でモテなかった。
中学の頃から女子を意識しすぎて、気軽にしゃべったりするのが苦手だった。
おまけに高校に入ってみたら男子クラス。
部活の同級生女子は残念だったし、周囲に女っ気はほぼゼロ。
そういう状況だったんで、もう頭の中はエロへの興味でパンパンだった。
もうね、何を見てもいちいち勃起していた。
あ、もちろん童貞でした。
同じ部活にAという同級生がいた。こいつはおっさんになった今でも親友だ。
Aはハンサムの上に高身長でしかも女子の扱いがうまいモテ野郎だったんだが、別の○○部(文化系)にもかけもちで所属していた。
その○○部の1学年上に、青田さん(仮名)がいた。
廊下を歩いてたAに「おー」って話しかけたら、○○部の女性の先輩たちと一緒で、その中に青田さんもいたのが初対面だった。
そのときはお互い「こんちわー」って挨拶しただけだった。
青田さんは身長160cmちょっとぐらい。かわいいというよりは美人だった。
中肉中背だけど、おっぱいとおしりは意外と立派。
銀縁の地味な眼鏡をかけていて、ほんの少し垂れ気味の眠そうな目をしてて、肩ぐらいまでの髪を地味なリボンで後ろに結んでいた。
「きれいでおとなしそうで成績良さそうな先輩だなー」というのが第一印象だったんだが、まあそれはちょっとだけ間違っていた。
俺の高校は、私鉄の最寄り駅から徒歩15分ぐらいの山の中にあった。
近所住みの連中はだっせえヘルメット被って自転車通学していたが、それ以外はほぼ全員が同じ路線で通学していた。
一年生の6月、衣替えで夏服になったばかりの頃だった。
その日は用があって、いつもより一本早い電車に乗った。
途中のとある駅で、どっかで見たような女子が電車に乗ってきた。青田さんだった。
あーいつかAが一緒にいた、○○部の人だなあと思ったが、一度顔を合わせただけだったし、向こうも気がついていないようだったんで、特に挨拶もしなかった。
青田さんは俺のすぐ前に、背中を向けて立った。
その電車はほぼ全校生徒が同じ時間帯で利用するだけに、学校の最寄り駅が近くなると無茶苦茶混雑した。
その日も、青田さんが乗ってきた次の駅ぐらいから車内はギッチギチに。
就職して通勤に使った満員電車もこんなにひどくはなかったな。
俺は左手で吊革を、右手で学生カバンと学校指定のバッグを持っていた。
その右手の甲に、なんだか温かくて柔らかいものがふわふわ当たった。
青田さんのおしりだった。
大昔の田舎の学校なんで、女子の制服は白い丸襟のブラウスに、地味ーな紺色のひざ下丈スカートだった。
そのスカートに包まれた青田さんのおしりが、電車が揺れるたび、カバンを持った俺の手の甲にぽわんぽわん当たっていたんだな。
自分の高校の人間しか乗ってないような電車で、痴漢なんかしたら人生終了。
俺は必死に手を引いておしりに当たらないようにしたが、次の駅につくとまたしても同じ制服の生徒がわしわし乗り込んでくる。
青田さんはさらに俺の方へと押され、俺の右手の甲は、青田さんのおしりと完全に密着してしまった。
やばい!と思ったが、車内は混み過ぎてて、俺の荷物は誰かのカバンの下敷きになってて、カバンを握った手をどうしても動かせなかった。
あせりながらも、そこは女性の体への興味で頭パンパンな童貞。
不可抗力です!どうしようもないんです!と頭の中で言い訳しながらも、手の甲に伝わる、温かくてふっくらむっちりと柔らかいおしりの感触に無茶苦茶に興奮していた。
怒られるかな、と思っていたが、15分ほどして電車が駅につき、みんながドヤドヤ降り始めても、青田さんはこっちを見もしなかった。
次の日も、もちろん同じ電車に乗った。
その日も青田さんは俺の前に乗ってきて、いつものように電車は混み、俺はまた不可抗力なんです!仕方がないんです!と心の中でアピールしながら、右手の甲で青田さんのお尻の感触を楽しませてもらった。
もちろん夜には、そのたまらない感触を思い出して励ませてもらいました。
そんなことが一週間ぐらい続いたが、青田さんは一度もこっちを気にしなかった。
バレてない、と思った俺は増長した。
「もうちょっと触っても大丈夫だよな?だって電車が混んでるんだから仕方ないし、もしかしたらあっちも喜んでるのかもしれないし」
我ながら性欲パンパンな若者らしい、馬鹿まるだしの発想だった。
もうちょっと触るための作戦はこうだ。
電車がいつものすし詰め状態になって青田さんと密着したら、カバンとバッグを両足の間に下ろしてキープし、カバンを持っているふりをしつつ右手をフリーにする。
車内はぎゅうぎゅう詰めだから、周りから見られる心配はない。
完璧だ。
この作戦はうまく行った。
まずは手の甲から、手首を90度回して、親指の付け根あたりで触ってみる。
これなら気づかれて、もまだ言い逃れができる。
青田さんは何も反応しなかったが、そもそもそんな所で触ってみたところで面白くもなんともないことに気づいた。
次の日は手を大きく開き、指をぎゅーっと反らせて、手の平だけをおしりに当てる。
青田さんはやはり何も反応しなかった。
いける!俺は次のレベルへGOサインを出した。
その次の日、いよいよ手の平と指でお尻を触ってみた。
手の甲が当たるのとは比べものにならない、柔らかいおしりの感触が伝わる。
この頃には完全に
「へっへっへ、この女、俺に触られたがってやがるぜ」
という痛ーい勘違いをしてしまっていたので、少しだけ手に力を入れ、青田さんのおしりを軽くつかんだ。
スカート生地のさわさわした感触の向こうから指を押し返してくる、温かくてむっちりしてふっくらしたおしりの感触。
パンツとおしりの境界線もわかった。
俺は我を忘れて青田さんのおしりをなで回していた。
頭に血が登って倒れるんじゃないか?と思うぐらい興奮した。
電車が駅につき、俺はズボンの前がガチガチに膨らんでいるのを隠しつつ電車を降りた。
改札を通った所で、背後から声をかけられた。
「ちょっと」
振り返ると…青田さんがものすごく怖い顔で立っていた。
バレた!!!
俺は顔面蒼白になっていたと思う。勃起なんか一瞬で収まってしまった。
「こっちきて」
俺は青田さんの言うとおり、人のいない自動販売機コーナーへとついていった。
青田さんは怖い顔で俺を睨みながら言った。
「あんた1年生?あたしのこと触ってたでしょ」
「…すいません」
「今日の昼休み、12時半に○○部の部室に来なさい。逃げんじゃないわよ」
そう言い捨てると、青田さんはさっさと歩いて行ってしまった。
その日の午前中の授業は、「どうしよう」というパニックで、まったく頭に入らなかった。
俺は(今でもそうだが)小心者だ。
Aからは「○○部の女子の先輩たちは怖い」と聞かされていたし、中学は運動部だったから「先輩はとにかく怖いもの」という考えがしみついていた。
その先輩に痴漢して呼び出しをくらってしまった。しかも非は100%俺にある。
さんざん説教とか吊るし上げされるだろうとか、先生に言われたら学校中で噂になって退学だとか、いや警察に通報されたら犯罪者だとか本気でガクガクブルブルしていた。
昼休みになったが、食欲もまったくなかったので俺は弁当に手も付けず、12時半が近づくと、同級生に適当な口実を言って教室を抜けだした。
もう処刑台に登るような気分で、校舎から離れた部室棟にある○○部の部室に向かった。
部室は部活の時にしか使ってはいけないことになってたんで、部室棟の周りにはほとんど人気もなかった。
○○部と書かれたドアの前に立ち、おそるおそるドアをノックした。
「どうぞ」と声がした。
「…し、失礼します」
ドアを開けた。
部室は6畳間ぐらいの広さで、倉庫みたいに使われているらしく、壁には段ボールが積み重ねてあった。
部屋の真ん中に大きな会議テーブルがあって、何脚かパイプ椅子もあった。
ドアの正面に窓があるんだが、その日は曇り空で、カーテンも引かれていたんで部屋の中は薄暗かった。
なんか人民裁判みたいに、怖い先輩がずらっと並んでいるのかと思っていたが、想像に反して、中にいたのは窓際の椅子に座った青田さん一人だった。
青田さんは冷たい目で俺をジロっと見て言った。
「ちゃんと来たね。そこ座って」
俺が椅子に座ろうとしたら、青田さんは一言
「いや正座ね」
膝が悪いので正座は避けたかったが、言い返すわけにもいかず、青田さんから1mほど離れた床に正座した。
もう取り調べされる犯罪者の気分だった。
青田さんが冷たい声で話し始めた。
「名前とクラス」
「…1年○組の(俺)といいます」
「なんで呼ばれたかわかってるよね?」
「…はい」
「いっつもああいうことしてんの?」
「…いえ、初めてで…」
「ウソつかないでよ。何日か前からゴソゴソしてたのわかってんだよ」
「…(やっぱりバレてた!)すいません…」
「電車の中で触ってくるとかさ。気持ち悪いねあんた。変態だよそんなの」
女性とろくに話したこともない16才純粋童貞にとっては、青田さんのような美人から面と向かって「気持ち悪い」だの「変態」だのと言われるのは本気でキツかった。
「…すいません」
「あんた□□先生のクラスだよね。先生に言ったら退学だね」
「…すいません」
「警察に言ったら捕まるよ。犯罪だもんね」
「…ずびばぜん」
俺はちょっと涙ぐんでいた。
しばらくの沈黙の後、青田さんはポツリとこう言った。
「…興奮したの?」
「はい?」
本気で意味がわからなかった。
「だから興奮したの?」
「え???」
「あたしのこと触って、興奮したのか?って聞いてんの」
まったく意味がわからなかったが、青田さんの目は冗談を言ってない目だった。びびりまくっていた俺は正直に答えた。
「はい。すいません、興奮しました」
「じゃあ、見せて」
見せるって何を?
これまた意味がわからなくて、俺はアホみたいな顔で聞き返した。
「え、何をですか?」
青田さんは上靴の爪先で、正座している俺の股間を指した。
「あんた興奮してソレ大きくしてたんでしょ?ズボン脱いで見せてって言ってるの」
「ここでですか?」
「そうだよ。早くしなよ」
「え、なんでそんな…」
「いいから!」
青田さんの有無を言わせぬ調子に、わけのわからないまま俺は立ち上がり、学生ズボンを下ろした。
「パンツも」
迫力に押され、俺はトランクスも足首まで下ろした。
「カッターシャツが邪魔」
俺は言われたとおり、カッターシャツとその下のTシャツを、ヘソの上までまくり上げた。
やや火星気味の俺のモノが、青田さんの冷たい視線にさらされた。
遠くから昼休みの喧騒がかすかに聞こえる。
俺はズボンとパンツを足首まで下ろし、シャツをめくって、目の前の女の人に自分のモノを見せている。
何ですかこの状況?俺何やってんの?と混乱する。
青田さんは緊張で縮こまった俺のをしげしげと見て、
「大きくなってないじゃない」つまらなそうに言った。
「…すいません」
「こうすれば大きくなる?」
青田さんは少し笑って、椅子に座ったまま制服のスカートをめくり上げ、足を開いた。
真っ白い太ももと、真っ白いパンツが見えた。
「どう?」
「…」
俺は生唾を飲み込んだ。
初めて間近で見る女の人の白い太ももと、白いパンツ。
さらに今朝電車の中でなで回したおしりの柔らかい感触が頭の中で混ざり合って、こんな状況なのに俺は激しく興奮し…勃起してしまった。
青田さんはスカートをめくったまま、目の前でみるみる大きくなる俺のモノを面白そうに見ていた。
「あっははは、大きくなった。もうちょっとこっち来て」
俺はズボンとトランクスから足を抜いて、青田さんのすぐ前まで近づいた。
青田さんが俺のモノに手を伸ばした。
「わあ!」
俺は驚いて腰を引いた。
「大きい声出すなよバカ。あんただって触ったんだから、あたしも触っていいでしょ。
やだって言うんなら、今朝のこと□□先生に話してもいいんだよ?どうする?」
そう言われては仕方がない。
俺は自分の勃起したモノを、また青田さんの前におずおずと差し出した。
無防備感が半端なくて怖かった。
青田さんは右手で軽く俺のに触り、珍しい生物を見るみたいに面白そうに観察している。
「へー、こんなに硬くなってんだ」
マイペ●スの感想を聞かされたのは人生初めてで、何と答えればいいかわからない。
やがて青田さんの柔らかくて温かい手が俺のモノを握り、ゆっくり動き始めた。
「変態の(俺)くん、あたしのおしりチカンして、気持よかった?」
「…」
握る力が強くなり、手の動きが少しずつ早くなった。
「気持よかったの?」
「…はい、気持よかったです…」
「気持ち悪い」
青田さんは俺を笑いながら、さらに速く強く手を動かした。
こんな異常な状況だったが、生まれて初めて他人にモノをしごかれる気持ちよさに、俺はあっけなく達してしまった。
「あ、ち、ちょっと…あっあっ」
俺は恥ずかしい声を上げながら、立ったまま部室の床にビクビク射精した。
腰が情けなくガクガク動いて止まらない。
目をつぶって呆然としている俺のモノを青田さんの手が手荒くぎゅっ、ぎゅっと握り、さらに数滴の精液がポタポタ床に落ちた。
青田さんはケラケラ笑った。
「あっはははは、すっごい出たね!びっくりしたw」
「…すいません」
「『あっあっ』だってw」
「…」
恥ずかしいやら情けないやらで何も言えなかった。
青田さんは笑いながらティッシュの箱を俺に差し出した。
「はい自分で掃除してね」
「…はい」
俺は情けなさ一杯で、自分の先っちょを拭いた。
それから床の精液を拭きとっている俺に、青田さんが言った。
「こんなとこで出して、気持よかった?」
「…はい」
「気持ち悪い。クズだね」
一言も言い返せなかった。
もう泣きたいような気分だったが、青田さんの次の一言は予想外も予想外だった。
「ねえ、あんた、まだあたしのこと触りたい?」
「…」
「触りたくないの?チカンのくせに」
しゃがんで掃除しながら青田さんの方を向くと、スカートの奥の暗がりに、白いパンツと太ももが見えてしまった。
「…えっと…触りたい、です…」
ついそう答えてしまった。
また笑われるんだろうと思ったが、そうではなかった。
「明日からも触らせてあげてもいいよ」
「え?」
「触ってもいいよ。そのかわり今日と同じ時間に、またここに来ること。いい?
約束破ったら、1年○組の俺くんにチカンされましたって□□先生に全部話すからね」
その日の午後も、家に帰ってからも、青田さんのことと部室でのことをずっと考えていた。
生まれて初めて親以外に、それも女の人にチ●コを見せて、パンツを見せられて、しかも手でしごかれて出してしまった。
死にたいぐらい恥ずかしかったが、オ●ニーとは比べものにならないほど気持ちよかった。
あんなに気持ちが良かったのは初めてだった。思い出すだけでモノがムクムク大きくなる。
それに青田さんのこと。
青田さんはおとなしそうだし、美人だし、男と遊んだりしている不良でもなさそうなのに、何であんなエロいことをしてきたんだろう。
チカンされて怒っていて、俺のことを変態とか気持ち悪いとか無茶苦茶言ってたのに、明日からも電車の中で触っていいというのはどういうことなんだろう。
考えこんで眠れなかったので、青田さんの白いパンツとか太ももとか、おしりと手の感触とかを思い出して2回オ●ニーした。
次の日、ちょっと迷ったが、いつもの電車のいつもの車両に乗った。
いつもの駅につきドアが開くと…青田さんがいた。
青田さんはいつものように電車に乗り込んできて、一瞬だけ俺を見ると、俺に背中を向けて立った。
次の駅につくといつものように大量の生徒が乗り込んできて、青田さんの身体が俺に押しつけられる。
手を出しちゃダメだ、とは思った。
思ったが、目の前の青田さんからはいい匂いがして、夏服のブラウスごしに身体の柔らかさと体温が感じられて、性欲パンパンの童貞に我慢できるわけがなかった。
俺はあきらめた。カバンを床に下ろし、空いた右手を青田さんのおしりに伸ばした。
触ってもいいって言ったのは青田さんだから、とか考えながら、俺は昨日よりも激しく青田さんのおしりを撫でまわし、揉みしだいた。
さらにスカートの上からおしりの割れ目に指先をぐいっと食い込ませた。
それでも青田さんは嫌がりもせず、俺は夢中で、青田さんの柔らかいおしりをなでまわし続けた。
電車が止まって降りるとき、青田さんはスカートを直しながらこっちを振り向いて
「わかってるよね。ちゃんと来るんだよ」と、ドスの効いた小さな声で言った。
その日の昼、俺はまた○○部の部室をノックした。
中に入ると、青田さんが昨日の椅子に座って、本を読みながら待っていた。
言われる前にまた床に正座する。青田さんがうんざりしたような口調で言った。
「今朝は乱暴だったね。指入れてきたりしてさ」
「…すいません」
「ちょっと触らせてあげるって言われたからって、すーぐ調子にのってあんなことまでするんだ。
ほんと気持ち悪い。やっぱり変態だね。病気だよ」
「…すいません」
俺は青田さんに罵られながら、妙な興奮を覚えていた。
「見せなよ」
「…はい…」
俺は立ち上がって、ズボンとパンツを脱いだ。
今朝のことを思い出してしまい、俺のモノは早くも半勃起状態だった。
「こっち来て」
言われるがまま、俺はモノを丸出しにしたまま青田さんの正面に立った。
青田さんはからかうように言った。
「今朝もあたしのおしりチカンしながら、これ大きくしてたの?」
指先で俺のをつつく。
「…すいません、してました」
青田さんを見ていると今朝のことを思い出し、モノがむくむく勃起した。
「あっはは大きくなった。ほんと変態だよね」
青田さんが柔らかい右手で、俺のモノを引っ張るようにしごき始めた。
気持ちいい。気持よすぎて、気持ちいい以外のことが何も考えられない。
「今まではどうしてたの?どうせ他の人にもチカンしてたんでしょ?」
「…うう…青田さんしか…してないです」
「うそつくな変態」
青田さんはニヤニヤしながら、手の動きを強く、速くした。
「ほんとです…はっあっあっ」
頭の中が真っ白になり、俺はまた立ったまま射精した。
青田さんの両足の間にボタボタ精液がこぼれた。
頭に血が登ってそのまま気絶しそうで、そのまま目をつぶってじっとしていた。
青田さんは涼しい顔で俺にティッシュの箱を押しつけてきた。
「もう、いっぱい出すからあたしの足にもかかっちゃったよ。きれいにしてよ変態」
「…はい」
俺はチ●コを出したまま、まず床の精液を拭き、それから青田さんの足元に這いつくばって、新しいティッシュで青田さんのふくらはぎや上靴に飛び散った
自分の精液をていねいに拭った。
青田さんはわざとか、膝を肩幅ぐらいに開いていて、顔を上げるとスカートの奥に薄いピンクのパンツが見えた。
それをじっと見ていた俺はまた勃起してしまい、青田さんに変態と笑われた。
その日の部活の時間。
俺は世間話を装いながら、Aに「○○部の先輩ってどんな人たち?」と探りを入れた。
Aによれば青田さんは副部長で、真面目で物静かないい人だという。
俺にパンツを見せて、チカンしてもいいよと言い、変態だの気持ち悪いだの言いながら俺のをしごいて笑っていた青田さんとはどうにも結びつかなかった。
部室の件もそれとなく聞いてみたが、○○部は教室の方に荷物を置いているので部室棟の部室はふだん物置がわりになっていて、顧問の先生と、部長か副部長が鍵を預っているとのことだった。
夕方、部活が終わり教室の鍵を返しに行く時、人気のない教員室の前で俺は青田さんと出くわした。
青田さんはごく普通の、かわいい女子高生にしか見えなかった。
ちょっとうろたえる俺に、青田さんはニコッと笑って、
「こんちは変態。明日もしようね」
と挨拶みたいに気軽に言って、歩いていった。
次の日。
俺はまた同じ電車に乗り、また我慢ができずに青田さんのおしりを触ってしまった。
今考えれば、男の人生で最高に性欲の強い時期であろう高校1年生が、触らせてもらえる状況で我慢なんかできるわけない。
だが当時の俺は意志の弱い自分がひたすら情けなかった。
降り際に青田さんに舌打ちされ、昼休み、部室に出頭した。
俺が入っていくと、青田さんは紙パックのコーヒー牛乳を飲んでいた。
なんか女の子らしいところもあるんだなあ、と思ったが、声はいつもに増して冷たかった。
「はい正座」
おとなしく青田さんの前に正座した。
「相変わらずだねー。触らせてもらえると思ったら、ぜんぜん我慢できないんだ。
あんたさ、病院行ったほうがいいよ」
「…すいません」
俺も青田さんと同意見だった。
電車の中で青田さんに前に立たれるともう触りたくて触りたくて我慢できなくなる。
自分はどこかおかしいんじゃないかと悲しかった。
悲しい一方、電車の中の青田さんを思い出すだけで、モノはじんわり充血した。
青田さんが床に座った俺を見下ろして言った。
「めんどくさいから、今日は自分でやってみせて」
俺は反論せず、正座したまま自分のモノを出した。
まだ半勃起のモノを見て、青田さんが笑った。
「だめじゃん。どうしたの変態」
「…すいません」
「しょうがないなあ」
青田さんはそう言って、椅子の上で脚を開いた。
スカートの奥の白い太ももとパンツが見えた。
「どう?」
なんとも情けないことに、それだけで俺のモノは勃起してしまった。
「あっははは、大きくなった。わかりやすいね変態」
青田さんは大笑いしながら、上靴の右足を俺の顔にぐりぐり押し当ててきた。
足を上げたせいで、青田さんのスカートの奥がさらに丸見えになった。
青田さんの上靴のゴム底の感触。痛い。でも青田さんに触れている。
俺は青田さんの右足で左頬を足蹴にされながら、自分のモノをしごき始めた。
目の前には大きく足を広げて、俺を見下ろしてニヤニヤ笑っている青田さん。
白いパンツ。むっちりした太もも。
青田さんに触りたい、青田さんに触りたい、青田さんに触りたい、でも触らせてもらえない。
俺は発作的に、俺の顔を踏んでいる青田さんの上靴を脱がせ、靴下も引っペがした。
「ちょっと」
青田さんが言うのを構わず、青田さんの素足の裏に口をつけた。
今考えるとなんであんな事したんだろうと思うが、その時は、青田さんに触れるなら足の裏でもいいと思った。
童貞の瞬発力は馬鹿にできない。
青田さんの足の裏をなめ回した。
上履きの匂いと、青田さんの汗の味がした。
青田さんは足を引っ込めようとしたが、俺は足首をつかんだまま放さず、さらに土踏まずをなめ回した。
なめ回しながら自分のをガシガシしごいた。
「放しなよ。気持ち悪い」
青田さんが足の裏で俺の鼻をグリグリ押しつぶす。
「すいません…すいません…」
俺は固く目をつぶって、無我夢中で青田さんの足の裏や足の指をべろべろしゃぶりながら青田さんに謝り続けた。
手の動きも止められなかった。
青田さんの爪先を口に含んだまま、俺は射精した。
青田さんの足を放して、俺はへたり込んだ。
青田さんは舌打ちして、足を俺の顔に突きつけてきた。
「あんたの唾でベトベトで気持ち悪い。ちゃんと拭いてよ」
俺はモノを出したまま、ティッシュで青田さんの足の裏を拭いた。
青田さんはニヤニヤしながら俺に言った。
「変態、あたしの足、必死でなめてたね。おいしかった?」
「…はい」
「あんたすごい顔してたよ。フガフガ言ってさw」
「…すいませんでした」
「他人の足なめて、興奮して、自分でそんなに出すとか、ほんと気持ち悪い」
「…すいません」
「あんたさ、ほんとに頭おかしいよ」
「…はい」
自分でもそう思ったが、一方で、青田さんを味わいながら自分のをしごくのはなんて気持ちがいいんだろう、と考えていた。
次の日。
他人の足なめて射精した自分が頭のおかしい人間に思えて、「このままではまずい」と前の晩に悩んだが、結局俺はいつもの電車に乗ってしまった。
先生や警察に言われたら困るから、なんていうのは口実だ。
ホントは青田さんに痴漢して、昼休みにボロクソに言われながら射精するのがたまらない愉しみになっていたからだ。
いつもの乗車口、いつもの駅で青田さんが乗り込んできた。
青田さんはそしらぬ顔で今日も俺の前に背中を向けて立った。
かすかにシャンプーか石鹸のいい匂いがした。
俺は早くも勃起しはじめ、いちおう身体を引いてはみたが、そこで次の駅について生徒が大勢乗り込んできて、けっきょく青田さんと密着することになってしまった。
青田さんは他の生徒に押され、俺の前に左を向いて立っている。
俺の胸のあたりに青田さんの左肩が押しつけられ、青田さんの左腕が俺のモノに当たる。
ああ、やっぱり無理だと思った。我慢できるわけない。
俺はカバンをまた足の間に置いて、右手を自由にした。
青田さんは、さも電車の混雑を我慢している風に、顔を伏せてじっとしていた。俺は左手で吊革を持ったまま腰を落とすと、右手を青田さんのおしりに伸ばした。
昨日「乱暴だ」と言われたのが頭に残っていたんで、できるだけ優しくおしりを撫でた。
青田さんの肩越しに、白いブラウスに包まれて前に突き出した胸が見えた。
ムラムラと
「おっぱいさわりたい!おっぱいさわりたい!おっぱいさわりたい!」
で頭がいっぱいになった。
俺はこっちを観ている奴がいないか、横目で周囲を慎重に確認した。
俺と青田さんの左側には背の高い上級生が背を向けていて、完全に目隠しになってくれている。
俺は吊革を右手に持ち替え、左手をゆっくり伸ばして、青田さんの左おっぱいを包んだ。
青田さんは驚いたらしく、身体をびくっとさせた。
青田さんのおっぱいはけっこう大きく、俺の手に少し余る大きさだった。
人生で初めて揉む、母親以外のおっぱいだった。
もう一度周囲の安全を確認してから、俺は、やわやわやわとおっぱいを揉んだ。
左胸の小さいネームプレートが、俺に揉まれるおっぱいの動きに合わせて揺れている。
ブラジャーの上からでも、たまらない柔らかさと温かさだった。俺は夢中でおっぱいを揉んだ。
うつむいていた青田さんの顔は見えなかったが、首筋が少し赤くなっていたと思う。
そこで電車が駅についてしまった。
頭に血が登ってぼーっとしたまま電車を降りる。
青田さんが背後からまた近づいてきて、小さな声で「変態」と吐き捨て、歩いていった。
その日の午前中は、ずっと青田さんのおっぱいの感触が頭から離れなかった。
おっぱいがあんなに柔らかくて温かくてふにふにしてむちむちしたものだとは思わなかった。
昼休み、また部室へ出頭した。
部屋に入ると、青田さんはティッシュの箱を投げつけてきた。
「はい正座ー。調子のりすぎー」
「すいません」
俺は正座しつつも、今朝の青田さんのおっぱいの感触を思い出し、勃起しつつあった。
「電車の中で胸まで触るとか、誰かに見られたらどうすんの?バカじゃないの?
変態でおまけにバカとかもう死んだ方がいいよ」
「すいません」
「電車の中であたしの胸触って、アソコ大きくしてさ」
「すいません、してました」
「変態。ほんっと気持ち悪い」
青田さんに罵倒されながら、俺は猛烈に興奮し初めていた。
「…すいません。だ、出してもいいですか」
「はぁ?」
「俺の、出してもいいですか。お願いします」
俺は青田さんの返事を待たずに、もどかしくズボンの前を開け、モノを出した。もうガチガチになっていた。
俺のモノを見て、青田さんが呆れたように笑った。
「もうそんなになっちゃってるんだ」
そう言って青田さんが椅子にもたれた。
青田さんのブラウスの胸元が、おっぱいに押されてぴんと張った。
ブラジャーのレース模様が透けて見えた。
それを見て、俺の頭の中はもう青田さんのおっぱいでいっぱいになった。
「…あの、お願いがあるんですが」
「何よ」
「…あ、青田さんのおっぱいが見たいです」
「は?なに言ってんの変態」
「お願いします。自分でしますから。お願いします」
俺はどうしてもおっぱいが見たかった。恥も外聞もなく、下半身裸のままで
「お願いします」と何度も何度も土下座した。
「…調子にのってさ。図々しい」
そう言うながらも青田さんはボウタイを外し、ブラウスのボタンを一番下まで外していった。
ブラウスの前が開き、青田さんの白い胸とお腹と、シンプルな白いブラジャーがあらわになった。
俺はもう息をするのも忘れて青田さんの胸を見つめていた。
青田さんはブラジャーの肩ひもを腕の方に落とし、カップを裏返した。
白くて丸いおっぱいと、少しだけ色の濃い乳首がふるんと現れた。
青田さんのおっぱい!
少しでも近くで見ようと、俺は椅子に座った青田さんに、ヒザでにじり寄った。
目の前30センチの白くて丸いおっぱいを見ながら、俺は息を荒くして自分のものをしごいた。
青田さんはそんな俺をせせら笑った。
「みっともないなあ。そんなにあたしのおっぱいが見たかったんだ」
「…すいません…見たかったです…すいません」
青田さんが挑発するように笑いながら、ブラウスの前をいっぱいに開けて、おっぱいを見せつけた。
「変態の(俺)くーん、なめてみたい?あたしのおっぱい」
「…はい、なめてみたいです」即答した。
「お願いします、って言いなよ」
「お願いします。なめさせてください。お願いします」
また手をついて頼んだ。これほど一生懸命なにかをお願いしたのは、生まれて初めてだった。
「ほんと気持ち悪いやつ。ほら」
青田さんが上半身ごとおっぱいを前につきだしてきた。
俺は青田さんの両脚の間に体を押し入れ、左の乳首にむしゃぶりついた。
おっぱいは青田さんのいい匂いがして、なめらかで柔らかくて、乳首はほんの少し汗の味がした。
無我夢中で小さな乳首をちゅうちゅう音を立てて吸い、舌で転がした。
それから口を大きく開け、おっぱい全体を「あむっ」と口に含み、なめまわした。
おっぱいはいくら吸ってもなめても味わい足りなかった。
自分のをしごく手の動きも止められなかった。
青田さんの息が荒くなり、速くなった鼓動が伝わってくる。
「…ちょっと…!気持ち、悪いよ、変態…」
青田さんの声がうわずっていた。
青田さんの両手が俺の髪を乱暴につかんで、引きはがそうとした。
足が俺の腹を何度も蹴ったが、俺はかまわずおっぱいに吸いついていた。
「…も、もう、もうダメです…うっ!うっ!」
俺は夢中で自分のをしごき、青田さんのおっぱいに顔をうずめて、床にだだだっ、と射精してしまった。
俺はまた床にへたり込んだ。
俺を見下ろす青田さんも顔が赤く、汗ばんでいた。
青田さんの鎖骨からおっぱいの谷間に、汗が一筋、つーっと流れていった。
乳首のまわりは俺の唾液に濡れて光っていた。
青田さんは俺の顔や肩に、何度も軽く蹴りを入れながら言った。
「…あたしの(蹴)おっぱい(蹴)なめながら(蹴)自分で(蹴)そんなに(蹴)出してんの(蹴)変態(蹴)変態(蹴)変態(蹴)」
「…」
一言も言い返せなかった。
でも、こんなに気持ちがいいんならもう変態でいいですと思った。
自分が出したものを拭き取った後、ズボンを履きながら、いわゆる賢者タイムに入っていた俺は、制服を直している青田さんにおそるおそる訊いた。
「…あの」
「なに」
「…なんで、こんなことすんですか」
「あんたがあたしを触ってきたんでしょ」
「いやそうですけど…こんなの…普通じゃないです」
「チカンの変態のくせに、普通じゃないとか言うんだw」
「…」
「嫌なの?」
「…」
「嫌ならやめてもいいよ。やめよう。先生にも言わないであげる。じゃ」
そういって青田さんは立ち上がり、入口の方へさっさと歩き出した。
俺の頭の中で「こういうキチガイみたいなことをやめるチャンスだ!」という声がした。
だが俺は発作的に、青田さんに背後からガバッと抱きついていた。
青田さんは驚いた様子もなく言った。
「なによ」
「…すいません、嫌じゃないです。やめたくないです」
青田さんのいい匂いのする髪に顔を埋めて、ぎゅっと抱きしめた。
「あんた変態だもんね」
「はい、変態です」
青田さんのいい匂いと、柔らかい身体の感触に、俺はまた勃起した。
「あのさー、…なんか当たってるんだけど」
俺は慌てて身体を離した。青田さんは盛り上がった俺の股間をあきれたように見て、
「さっき出したばっかりでしょ?もう大きくなってんの?」
「…すいません」
「つくづく変態だねえ。呆れるわ」
「…すいません」
「ふふ、変態のくせに力強いんだね。びっくりした」
そう言って青田さんは少し笑った。
さんざん馬鹿にされたのに、俺はその青田さんを「かわいい」と思った。
その日は週末で、俺は土曜の夜を猿もびっくりの連続オ●ニーで過ごした。
青田さんのいい匂い、白いパンティ、おしりやおっぱいの柔らかさ、俺のモノを握った、温かくて乾いた手の感触。
ついこの間まで女の体に触れたこともなかった童貞には刺激が強すぎた。
オ●ニーの合間に、冷静になった頭で考えた。
青田さんに言ったとおり、俺は青田さんとのことをやめたくない。
青田さんが「じゃ」と言って部室を出ていこうとした時の、ものすごい絶望感。それを思い出すと泣きそうになった。絶対やめられない。終わりにできない。
これを終わりにしないためには、どうすればいいんだろう。
俺だけじゃなく青田さんにも気持ちよくなってもらえばいいんじゃないか。
しかしロクなAVもなく、加藤鷹もいない時代だ。
ポルノ映画を観たことがある程度の童貞の俺には、何をどうすればいいか見当もつかなかった。
俺は近所に住んでいる大学生の従兄弟、秀ちゃんに相談することにした。
俺には年の離れた兄が一人いるが、もう就職して地元を離れていたんで、従兄弟の秀ちゃんを兄貴みたいに慕っていた。
秀ちゃんはエロ方面の師匠であり、俺を初めてのポルノ映画(新東宝だったかな)に連れてってくれた恩人でもあった。
アパートを尋ねると、日曜の昼だというのに秀ちゃんはまだ寝ていた。
「おー、どうした」
「いやちょっと、秀ちゃんに訊きたいことがあって」
「んーまあ入れよ」
散らかった部屋に上がり、秀ちゃんが煎れてくれたコーヒーを飲みながら話を切りだす。
「…あのさ、女の人を気持ちよくさせるにはどうすりゃいいの?」
「…なんだって?」
童貞野郎のまさかの質問に、寝起きの秀ちゃんは呆然としていた。
しかし秀ちゃんは童貞の俺の質問を笑ったりしなかった。
海外モノのビデオや本を見せながら、女性の体の構造と、どこをどうすればいいかを真剣に教えてくれた。
丸めた布団を相手に実技指導までやってくれた。
「おまえは経験なくてわからんだろうけど、相手が気持いいのが第一だからな。相手の反応を見ながら、ゆっくり、優しく、丁寧にしてあげろ」
この言葉は今でも俺の座右の銘だ。俺は心から秀ちゃんに感謝した。
相手は同級生なのか?と聞かれたが、まさかチカンした上級生に弱み握られて、変態呼ばわりされながら昼休みにエロいことしてて、しかもそれをやめないで続けてほしいからとは言えないので、適当にぼかしておいた。
その日の夕方、帰り際に秀ちゃんが「これもってけ」と小さい箱をくれた。
「スキン」と書いてあった。秀ちゃんが真顔で言った。
「あのな、するならちゃんとつけてすんだぞ。おまえがその子を妊娠でもさせたら、俺、叔母さんにぶっ殺されるからな」
週明け月曜日。
もちろん俺はいつもの電車に乗った。
青田さんもいつもの様に乗り込んできて、いつものように俺に背を向けて立った。そしていつものように電車は寿司詰めになった。
俺は左手で吊革にぶら下がるように腰をふかーく落とし、右手を青田さんに伸ばした。優しくおしりを撫で回し、また割れ目に指を這わせた。
そのまま手を下へと下ろしていき、夏服の薄いスカートを食い込ませるように、割れ目に指を押し入れる。
青田さんは一瞬体を固くしたが、少し脚を開いてくれた。
さらに人差し指と中指をすこしずつ両脚の間、奥へと押し込んでいく。
俺の右手をはさんでいる青田さんの両脚がまた少し開いた。さらに奥へ指を伸ばす。
こうなのか?これでいいのか?と自問しつつ、秀ちゃんの教えどおり、後ろから青田さんに指先でゆっくり、優しく、丁寧に触った。
さらに奥へと指を進め、柔らかい部分を指先でくりくりとこすったり押したりした。
青田さんのおしりと両脚がひくっ、ひくっと震えるのが手に伝わった。
青田さんの体が反応した箇所をまた指で愛撫する。
身動きの取れない混雑の中、青田さんがこっちに腰を突きだしてきた。
表情が見えないので気持ちよくなってくれているのかはわからなかったが、俺は指の動きを強め、青田さんの股間をいじりつづけた。
やがて電車が駅に着き、青田さんはさっとスカートを直して足早に降りていった。
昼休み、俺はいそいそと部室へ向かった。
降り際のコメントがなかったから、今日はいないかも?と思ったが、青田さんは参考書を読みながら待ってくれていた。
青田さんは冷たい目で俺を一瞥すると、うんざりしたような口調で言った。
「今朝はまた気持ち悪いことしてたね」
「…すいません」
「電車の中であたしのあんなとこ触ったりして」
「…すいませんでした」
「あんた、まだ触りたいんでしょ、どうせ」
「…はい、触りたいです」
青田さんが立ち上がった。
「いいよ。ちょっとだけなら。続きさせてあげる」
そう言うと俺に背を向けて、パイプ椅子の背に手をついた。
続きをしてもいい?
青田さんからそんなふうに言われたのは初めてで、俺はちょっと混乱した。
俺はおずおずと青田さんに訊いた。
「…あの、今朝のが気持よかったからですか」
「そんなわけないでしょ。変態のあんたが必死になってんのが面白いだけだよ」
俺は後ろから、青田さんを軽く抱きしめた。
「青田さん、俺、青田さんに気持ちよくなってほしいんです」
青田さんが少し驚いたようにこちらを振り返った。
「…何言ってんの変態のくせに。したいんならさっさとしなさいよ」
俺は後ろから青田さんのおしりを撫でまわし、また両脚の間に人差指と中指を押し込んだ。
スカートが食い込んで、青田さんのおしりの形がくっきり浮かび上がった。
俺が「もうすこし脚を開いてもらえますか」と言うと、青田さんはそのとおりにしてくれた。
さらに奥へ奥へと二本の指を押し込み、今朝と同じ、柔らかい部分をくりくりといじり回した。青田さんが「ふっ」と息を漏らした。その部分をさらに指で責めた。
5分ほどそうしていただろうか、やがて青田さんの身体がまたひくっ、ひくっと震え始めた。
「青田さん、ここ、触られると気持ちいいんですか」
「…ぜんぜん。うるさいよ変態」
俺は青田さんに覆いかぶさるようにしながら、今度は右手を前から股間に差し入れた。
「…ちょっと!」
青田さんがかすれ声で言うのを構わず、俺は左手で青田さんの腰を抱え、スカートの上から、柔らかい股間に指先をねじこんだ。
秀ちゃんが教えてくれたとおり、割れ目とおぼしき箇所を、指で何度も何度もこすり上げ、指先でぐりぐりとこねまわし続ける。
青田さんの体がまたひく、ひくと震えてきた。
やがて青田さんが小さく声を漏らし始めた。
「…んっ…」
青田さんが、パイプ椅子の背中に肘をついて体を預けた。
俺は青田さんにのしかかるような体勢のまま、青田さんの股間をいじり続けた。
青田さんの両脚が、がくがくっと崩れそうになった。
「青田さん、椅子に座ってください。危ないですから」
俺は青田さんの腰を抱いて、椅子に座らせた。
ふらふらと座った青田さんは、あわてた様子で乱れたスカートの裾を直した。顔が赤い。
俺は青田さんの前に両膝をついて訊いた。
「あの…青田さん、気持ちよかったですか」
青田さんに頭をはたかれた。
「…うるさい。あんたみたいな変態に触られて気持ちいいわけないでしょ」
青田さんの息はちょっと荒かった。
俺は何も言わずに、青田さんの両膝をぐいっと押し広げようとした。
「…やめろ、変態」
青田さんは両手で俺を押しのけようとした。
「お願いします。俺、青田さんに気持よくなってほしいんです」
俺は青田さんが押さえるスカートを無理にめくり上げ、両脚をいっぱいに押し開いた。
白い太ももの奥、真っ白いパンツに小さな染みができていた。
青田さんの両脚の間に無理やり体を割り入れ、パンツのシミができた箇所に、右手の人差指と親指を押し当てた。
おっぱいともおしりとも違う、柔らかい肉の感触だった。
青田さんの身体がピクッとした。
そのまま指で、何度も上下に割れ目をなぞった。
パンティの布地が食い込んで、割れ目の形がぷっくり浮かび上がった。
秀ちゃんが教えてくれたとおり、割れ目の一番上あたりを親指でくりっと軽く押した。
「はあっ」
青田さんが声を漏らして腰を引いた。
秀ちゃん、ここが秀ちゃんが教えてくれた「クリトリス」なのか!?
同じ所をくりくり責めた。青田さんがうっ、ふっと切なそうな声をあげはじめた。
青田さんが両脚を閉じようとする。それを何度も押し開けながら、俺は指を動かし続けた。
指を動かしながら訊いた。
「青田さん、気持ちいいんですか」
「…違うってば…」
青田さんは目を固く閉じて、苦しそうな声で答えた。さらに親指の動きを強くした。
「青田さん、もっと強くした方がいいですか」
「…んんー」
青田さんは俺の前で両脚を開いて、椅子の上で背中をそらしていた。
いっぱいに開いた内股に腱が浮かんでいた。
「青田さん、もっと強くした方がいいですか」
「…ん」
青田さんが潤んだ、懇願するような目でこっちを見て、小さくうなずいた。
「こうですか」
指先に力を加え、小さな突起を前よりも強く指の腹でくりくり押しつぶし、こすりあげた。
「ふあっ!あっ!あっ!」
青田さんが声を上げ始め、片手で自分の口をぎゅっと押さえた。
もう片方の手は、突起を責める俺の手をつかみ、激しく動かしてきた。
驚くような力の強さだった。
「んっ!んっ!んっ!んっ!んっ!んー」
青田さんの体が硬直して、椅子の上でばたばたんと跳ねた。
椅子がガタガタ揺れた。
汗ばんだ太ももが、俺の頭と腕をぎゅーっとはさみつけ…緩んだ。
青田さんは目を閉じ、片手で俺の手をつかんだまま、ぐったりしていた。
ときおり体がひくっ、ひくっと震える。
パンツの染みは最初の何倍にも広がって、青田さんの陰毛が透けて見えた。
青田さんはしばらく座ったままぐったりしていた。俺はちょっと心配になって訊いた。
「…青田さん、大丈夫ですか」
「…んー」
「…あの」
「…んー?」
「気持よかったですか」
「…ん」
赤い顔と潤んだ目でこちらを見て、青田さんは小さくうなずいた。
俺はその顔を見て嬉しくなった、青田さんをぎゅっと抱きしめて胸に顔を埋めた。
青田さんも俺の頭をぎゅっと抱いてくれた。青田さんの速くなった鼓動が伝わってきた。
俺と青田さんはしばらく抱き合っていた。
やがて、青田さんが俺を抱いたまま、少しかすれた声で言った。
「…あんたも…してほしいんでしょ」
俺に股間をいじられて切ない声をあげていた青田さんに、俺はガチガチに勃起していた。だが、なぜかその日はそんな気にならなかった。カッコつけたかったのかもしれない。
「…今日は、いいです」
「どうしたの、変態のくせに」
「今日は、青田さんが気持ちよくなってくれて、満足してくれたんなら、それでいいんです」
青田さんはちょっと意外そうな顔をした。
「…そう。じゃあちょっと目つぶって」
言われたとおり眼を閉じた。
俺の鼻に何か硬いものがあたり、続いて唇に何か柔らかいものがふにっと触れた。
えっ、と眼を開くと、眼鏡をかけた青田さんの顔が離れていくところだった。
「…今日は、変態に気持ちよくしてもらったから、ご褒美あげる」
青田さんは少し笑ってそう言った。
青田さんにチューされた、キスしてもらったと気づくのにちょっと時間がかかった。青田さんは立ち上がり、呆然としている俺をほっといて、涼しい顔でスカートを直しはじめた。
次の日から、毎朝の日課が少しだけ変わった。
青田さんは電車の中で、俺の方を向いて立つようになった。
電車が混んで身体が密着すると、俺が青田さんを触るだけでなく、青田さんも俺のを触ってくれるようになった。
昼休みの部室では、青田さんは俺が触るのを許してくれるようになった。
俺が青田さんをぐったりするまで満足させてあげると、今度は青田さんが俺を満足させてくれた。
俺はそれまで誰かと付き合ったこともない純粋童貞だったから、あれだけ俺を馬鹿にしていた青田さんに、どんな心境の変化があったのかはわからなかった。
キスしてくれたし、部室で気持よくさせてあげたことで、俺に対する気持ちが何か変わったのかなあとは思ったけど、人間、ペットや家畜やモノ相手でも長く接していれば情が移るもんだから、そういうものなんだろうと多くは期待しなかった。
相変わらず二人きりの時は変態とか気持ち悪いとか言われていたが、こっそり隠れてお互いの身体を触りあう関係というのは、同じ秘密を共有する仲間のようで悪い気はしなかった。
俺に全てを見せてくれる青田さんは、俺の中ですごく大事な存在になっていた。
けれど「俺は青田さんとこういうことしてんだ」と誰かに言うとか、恋人みたいに一緒に歩くとか、休日にデートするとか、そういう大それた考えは持たないようにしていた。
俺は朝の電車と昼休みの部室で青田さんと会えさえすれば、それで十分だった。調子に乗って青田さんを怒らせて、この関係が終わってしまうのが何よりも怖かった。
もちろん青田さんと最後までしたいという願望はあったけど、同じ理由で、青田さんから言われたりするまで、絶対に自分から言い出すつもりはなかった。
卑屈な心情だったが、俺には青田さんしかいなくて、青田さんを失いたくなかった。
毎日青田さんに触るうち、どこをどんなふうに触ってあげれば、青田さんが一番気持ちよくなるかだんだんわかってきて、俺がすることで青田さんが喜んでくれるのが何より嬉しかった。
お互いの都合が合わなかったり、青田さんから「だめ」と言われて会えない週もあったが、平均して週に4日か5日は部室で会っていた。
青田さんに会えない休日は本当に寂しかったが、それは青田さんも同じだったようで、月曜日の青田さんはいつも、俺のすることに対して、ひときわ激しく反応してくれた。
二週間ほど経ったある日の昼休み。
その日も部室で、俺は椅子に座って脚を広げた青田さんの前に膝まづいて、青田さんを触っていた。
この頃にはかなり青田さんの身体に習熟したというか、上手くなっていたと思う。
青田さんは椅子の上で固く目を閉じ、身をよじらせて低く声をあげていた。
我を忘れて気持ちよくなってくれている青田さんを見ているうち、俺はどうしても青田さんに、直に触れてみたくなった。
スカートの奥に手を伸ばし、パンツに手をかけた。
「…だめ」
潤んだ目の青田さんがかすれた声で言い、俺の手を押さえた。
「お願いします」
パンツをひっぱる。
「…だめだって」
「お願いします。気持よくしますから。お願いします。お願いします」
俺は何度も頭を下げて頼んだ。
「…変態」
青田さんがわずかに腰を浮かせてくれた。
俺は白いパンツをゆっくりひっぱった。パンツが両腿をつつつと通り、膝を通り、足首まで下りた。
パンツから右足を抜き、また両脚を押し広げようとした。
「…や」
青田さんはしばらく恥ずかしそうに抵抗したが、やがて力を抜いて脚を開いてくれた。
秀ちゃんの海外直輸入無修正「ペントハウス」を見たことはあったが、実物を、それも青田さんのを見るのは初めてだった。
太ももより少しだけ色の濃い股間に、ピンク色の傷口が開いて、濡れて光っていた。それを縁取る黒い陰毛も、濡れて光っていた。
グロテスクだと思ったが、青田さんのだ…と思うと感激した。綺麗だとさえ感じた。
青田さんは、恥ずかしそうに顔を背けて言った。
「…そんなにじろじろ見ないでよ…」
青田さんが椅子の上でわずかに身をよじると、ピンクの傷口も身をよじった。
俺は青田さんの腰を引き寄せて、そこに舌を当てた。
舌でなめあげた。青田さんがびくんと震えた。
いつもの青田さんと違う匂い。わずかに塩辛い味。
舌で小さな突起を刺激すると、青田さんが声を上げた。
青田さんの股間に顔を埋め、舌で何度もなめあげ、指でいじりまくった。
「…んあっ!」
青田さんが声を上げ、両手で口を抑えた。いつもより激しかった。
「ふうっ!ふっ!ふっ!ふっ!ううー」
やがて両脚が持ち上がって俺の頭をがつんがつんと挟みつけ、緩み、青田さんはまた椅子の上でぐったりしてしまった。
顔を上気させ、とろんとした眼でこっちを見て、息をついている青田さんはいつ見ても綺麗だった。
俺みたいな気持ち悪いやつに、何もかも見せてくれて、触られて、なめられて、こんなふうに気持ちよくなってくれている青田さんが、なんというかかわいくてたまらなかった。
俺はちょっと悪戯心を起こし、ぐったりした青田さんの足首に絡んでいたパンツをそっと抜き取って、ポケットにしまおうとした。
もちろん青田さんに見つかった。青田さんが気だるげに言った。
「…ちょっと、あたしのパンツとらないでよ泥棒」
「もらっちゃダメですか。青田さんのパンツほしいです」
「…ダメだよ汚れてるし」
「お願いします。青田さんのパンツ、宝物にしますから」
「あはは…いいよ。替えの下着あるから。やっぱり変態だね」
俺はありがたく青田さんのパンツをポケットにしまった。
青田さんがふらっと立ち上がった。
俺は膝をついたまま、青田さんのスカートに、すばやく頭をつっこんだ。
「おい、何やってんのw」
スカートの中は意外と光が入って明るかった。青田さんの白いおしりに顔を埋めて頬ずりした。
「あー…青田さんのおしり、気持ちいいです。最高です~」
スカートの中からそう言うと、
「この変態w」
青田さんは笑いながらカカトで俺の腹を軽く蹴ったけど、しばらくそのままにさせてくれた。
「…ふふ、(俺)くんって変態のくせに、ちょっと面白いよな」
青田さんはそう言うと身体を回し、しゅるっと俺をスカートから出した。
「はい座って」
青田さんは俺を立たせ、椅子に座らせると、俺の足元にひざまずいた。いつもと逆の体勢だ。
青田さんの手が俺のズボンのジッパーを下ろし、パンツの中から勃起した俺のをぽろんと出した。
青田さんが眼鏡を外して胸ポケットに入れ、口を半開きにして、顔を俺のに近づけてきた。
何をしようとしているかに気づき、俺はあわてて腰を引いた。
「わっちょっと青田さん、汚いですから」
「いいよそんなの。あんたがしてくれたんだから、あたしもしてあげる。でもさ、出そうになったら言ってよ」
青田さんは俺のベルトをつかんで腰を引き寄せ、右手で俺のモノを持って、口に含んだ。
「ふわ…」思わず声が漏れた。
青田さんが俺のを吸った。
俺のモノは青田さんの温かくてぬるぬるした唇に包まれ、さらに温かくてぬるぬるした舌が、ぬるぬるとまとわりついてくる。
ときおりカツ、コツと歯が当たる感触。
青田さんが顔をゆっくりと前後に動かす。
そのたび、青田さんの唾液に濡れた俺のモノが、青田さんの口からゆっくり出て、また入っていく。
「青田さんが俺のを口でしてくれてる…」
信じられないような気分だった。
俺はチ●コから伝わってくる気持ちよさに硬直したまま、自分の両ももに置かれた青田さんの両手を握っていた。
じきに腰の奥から波がどしん、どしんと上がってきた。
「青田さん、やばいです、俺、もう…」
青田さんは俺のをくわえたまま、いたずらっぽい上目遣いでこちらを見た。
口から俺のを出して、右手でしごいた。
「うわわわわ」
俺は青田さんの両肩をつかんで射精した。長い長い射精だった。
「…熱っ」
青田さんは、お椀にした左手で俺の出した精液を受け止めてくれた。
俺はしばらく目をつぶって息を整えた。
青田さんはティッシュで手を拭きながら言った。
「いっぱい出したね変態。ふふふ、これでおあいこだ」
「…」声も出せない。
「…どうだった?」
「…すいません、むっちゃくちゃ気持ちよかったです…」
青田さんはニッと笑って言った。
「よかった。あたしもさ、(俺)くんに気持よくなってほしかったから」
それを聞いて俺は感激した。バカな話だけど、ちょっと泣きそうになった。
その日から、部室ではお互いに口でしてあげるのが定番になった。
俺はまた、俺の舌でどこをどうしてあげれば青田さんが一番喜んでくれるかを研究した。
青田さんも、どうすれば俺が気持ちよくなるかを考えてくれているようだった。
俺は童貞だが紳士だったので、自分のは毎晩風呂で念入りに洗い、さらに部室に行く前に、濡らしたタオルで念入りにきれいにするようにした。
何日か経った日のこと。
いつものように二人でゆっくり愉しんだ後、身支度を整えて部屋を出ようとした時、青田さんが何気ない調子で言った。
「(俺)くんも、明日から部活は休みだよね」
確かに、翌日の金曜から期末試験前の部活休みが始まることになっていた。
「はい」
「あたし、明日の昼休みは先生の手伝いで駄目なんだけど、あさっての土曜の放課後さ」
「はい」
「してみようか」
「…え?」
「だから、最後までしてみようって」
「…青田さんと、ですか?」
「あたしとじゃ嫌?」
「とんでもないです。したいです。でも青田さん…いいんですか?」
青田さんは俺を真剣な目で見て、はっきりした口調で言った。
「うん。あたしも、(俺)くんとしたいんだ」
うそみたい。茫然としている俺に青田さんは言った。
「じゃああさって、いつもの時間にね。ちゃんと…準備しといてね」
翌日の金曜日の朝も、俺と青田さんは同じ電車に乗った。
ただ、いつもの触ったり触られたりはなかった。
なんというか、俺はもうそういうことをするべきじゃないと思ったし、青田さんもそう感じていたんだろうと思う。
ギチギチの混雑の中、俺と青田さんはただくっついて、軽く抱き合ったままでじっとしていた。
ぼーっとしたまま一日が終わり、部活もないので家に帰った。
うちの両親は自営業だったんでいつも帰りが遅くて、家にいるのは俺だけだった。
明日のために何を準備すればいいか考えた。
友達とキャンプに行った時のことを思い出し、洗濯してあるタオルケットを一枚、小さくたたんでバッグに詰めた。
秀ちゃんからもらったスキンの箱からコンドームを一枚を取り出し、袋に書かれた説明を読みながら、なんか毒々しい色(どピンク)と匂いのコンドームをつけてみた。
一枚目は失敗。二枚目も。三枚目でようやくコツをつかんだ。
自分のにコンドームをつけてみると、ああ青田さんとするんだ、という実感がわいた。
なんだか嬉しくなって、両手を腰に当てて、コンドームをつけたチ●コをちょっと振ってみたりした。
ものすごくドキドキしていたが、一方で不安が膨らんできた。俺はちゃんとできるのか。
スコラだかGOROだかの「ベッドで彼女をリードする方法」みたいな記事をパラパラめくってみたりもしたが、小心者の俺は不安が抑えきれなかった。
そこで、夜10時ごろにまた秀ちゃんに会いに行った。
秀ちゃんはバイトから帰ったばっかりだった。
「おー。この間のアドバイスは役に立ったか?その後うまく行ってんのか」
「うん。…たぶん明日、する」
「すげえ!やったじゃねえか」
秀ちゃんにバシバシ背中を叩かれた。
「いやでも…俺、経験ないし、ちゃんとできるか不安でさ」
「あのな、うまくやろうとか、カッコつけようとかするなよ。絶対失敗するぞw」
秀ちゃんは笑いながら言った。
「…笑い事じゃないんだって」
「相手もおまえも本気でやりたいって思ってるんだろ?だったら難しく考えなくても自然とうまくいくもんだって。”人は流れに乗ればいい”ってシャアも言ってたろ」
※書いてなかったが、秀ちゃんは全話録画ビデオテープ所蔵の第一世代ガンダムオタク
秀ちゃんの調子に俺は脱力したが、少しだけ気が楽になった。
「…うん、あんがと。」
「ゆっくり、優しく、丁寧に、だぞ。うまく行ったらお祝いしてやるよ」
それから俺は家に帰り、念入りに体を洗って寝た。
引き出しの奥から、宝物である青田さんパンツを出してはみたが、緊張でオ●ニーできなかった。
土曜日の朝。
俺と青田さんはやはり同じ電車に乗り、やはり何もしなかった。
駅につくと青田さんは小さな声で「じゃ、あとでね」と言って降りていった。
土曜日なので授業は午前中で終わり、部活も休みなので昼過ぎには校内はガランとしていた。
俺は秀ちゃんアドバイスどおりトイレで歯を磨き、ドキドキしながら部室へ向かった。
青田さんは本を読みながら待っていた。俺が入っていくと顔を上げた。
「うっす」青田さんが気軽に言った。
「…ちわ」俺は緊張で声が出てない。
「…持ってきた?」
「大丈夫です」
ズボンのポケットを叩いた。
青田さんは椅子から立ち上がって、ひとつ伸びをした。
「考えたらさ、ここの床しか場所ないんだよね。何か敷くもの持ってくればよかった」
「…それも持って来ました」
バッグからタオルケットを出した。
テーブルを隅にどけて、壁際の使ってない段ボールを何枚か床に敷いて、その上にタオルケットを広げた。
青田さんはちょっと笑って、
「やるねー、やっぱりいっつもそういうことばっかり考えてる変態は違うなー」
「…そんなことないです」ちょっとムッとした声になった。
青田さんがうしろから抱きついてきた。
「冗談だよ。いろいろ考えてくれたんだね。ありがと」
青田さんはすいっと体を離すと、服を脱ぎ始めた。
スカートを腰で回してからジッパーを下ろし、脱いで椅子にかける。
ボウタイを取り、ブラウスも脱いで椅子にかけた。眼鏡も外してテーブルに置いた。
白いブラとパンティだけになった青田さんは、タオルケットの上にぺたんと座った。髪止めのゴムを外し、軽く頭を振って、髪をほどいた。
下着姿は初めてだし、女の子座りの青田さんがかわいくて、俺が見とれていると、青田さんはちょっと恥ずかしそうに
「おい変態、じろじろ見てないで脱いじゃいなよ。制服シワになるよ」
と言った。
俺もズボンとシャツを脱いだ。
こういう時、靴下はどうするべきなんだろう?と一瞬思ったが、それも脱いで、トランクス一枚になった。
青田さんと差し向かいで、タオルケットの上に座った。
目の前には、ほぼ裸の青田さん。緊張と興奮で心臓がバクバクする。
「(俺)くんってさ、クマさんみたいだよね、でっかくてw」
青田さんが笑った。
だが俺は緊張で笑えなかった。
「…あ、あの、青田さん」
「なに」
「本当にいいんですか、俺なんかと…」
青田さんはにこっと笑った。
「…最初はさ、(俺)くんのこと気持ち悪いチカン野郎の変態野郎だと思ったよ。
ちょっとからかってやろうって。でも(俺)くん…意外といいやつだったからさ。
まーいいかなって。うん、あたしも変態なんだよ」
それから青田さんは膝立ちになって、ととっと俺に抱きついてきた。
俺の顔を両手ではさんで、じっと俺の目を見てから、キスしてきた。
前にした軽いキスとは違った。
最初は俺の唇に触れるだけだった青田さんの唇が開き、温かい舌が俺の唇の間から入ってきた。
要領がわからないまま、俺も軽く舌を絡めた。
口の中で柔らかい別の生物がぬるぬる動き回っているみたいな、たまらない感触。
青田さんを抱きしめた。青田さんのおっぱいが俺の胸でふにゅっと潰れた。
夢中で青田さんの舌を味わい、青田さんの吐息を感じた。
俺は興奮し、キスしながら右手で青田さんのおっぱいを触った。
青田さんが唇を離してささやく。
「ブラの外し方、わかる?」
俺は青田さんの背中に手を回してブラのホックを外そうとしたが…持ち上げても引っ張っても外れない。
「ふふ、わかんないよね」
青田さんは背中に手を回してホックを外し、ブラを取った。ほろんとおっぱいが出た。
青田さんはそのままあお向けになって、両手を広げて、冗談っぽく言った。
「さー、おいで」
今にして思えば、俺の緊張をほぐそうとしてくれてたんだと思う。
俺はぎこちなく青田さんの身体に覆いかぶさった。
「重くないですか」
「だいじょうぶ」
「…あの、青田さん、俺、初めてで…」
「だーいじょうぶ、あたしも同じようなもんだから」
笑顔になった。
「二人で、ゆっくりしてみよう。ね」
しかし、哀しいかな童貞の俺は、なにからどう動けばいいかわからなかった。
そのとき秀ちゃんの言ったことが、オビ=ワン・ケノービの「理力を使うのだ」という声のように、俺の頭の中でエコーした。
「うまくやろうとか、カッコつけようとかするなー」
「ゆっくり、優しく、丁寧にー」
そうだ、試合のときにも先生から「いつもどおりにやりゃいいんだ」と言われた。いつものように青田さんを気持よくしてあげればいいんだ、と悟った。
今度は俺から青田さんにキスした。
最初、鼻と鼻がぶつかって、青田さんが「ふふっ」と笑った。
自分の顔をギッ!と傾けてもう一度。
わずかに開いた青田さんの唇に舌を入れると、青田さんの舌がそれに応えてくれた。
また夢中で青田さんの口と舌を味わう。
唇を離すと、青田さんが紅潮した顔で俺を見て、はぁっ、と息をついた。
ぎこちなく青田さんの首筋や耳や胸に唇を這わせてみる。
脇の下にもキスしてみたら「くすぐったい」と青田さんが笑った。
そうしているうち、少しずつだけど青田さんの息が荒くなってきた。
白いおっぱいをなめ、乳首を吸った。
右手の指の腹で乳首を優しくはさみ、転がした。
「…んんっ」
青田さんが小さく声を上げ始めた。
「青田さん、気持ちいいですか」
「…うん、気持ちいいよ」
青田さんは少し潤んだ目でそう言ってくれた。
そのまま体を下にずらし、パンツの股間に顔をうずめてみる。
清潔な洗濯物の匂いがした。
いつもどおりパンツの上から優しく青田さんに触った。
白いパンツに染みが広がっていく。
パンツを引っぱると、青田さんが少し腰を浮かせた。
そのまま足首まで引っぱって、脱がせた。
青田さんの両脚をぐいっと押し開き、股間に顔を埋め、いつものように舌と指で優しくいじった。
青田さんの声が大きくなり、青田さんは口を押さえて身をよじらせ始めた。
青田さんが一番感じるところを、舌と指でいつもよりしつこく攻めた。
「…あ…駄目…駄目…」
青田さんが俺の髪をぎゅっとつかんだ。
俺はちょっとだけ意地悪してやろうという気になり、指で小さな突起をくりくりしながら青田さんに訊いた。
「青田さん、駄目なんですか?気持よくないですか」
「…ふうっ…ふうっ…うっ…」
青田さんは返事をせず、口を押さえたまま小さくあえぎ続けていた。
「気持よくないなら、やめます」
指の動きを強めた。
「…うっ…うっ…ふうっ…」
「どうなんですか」
さらに指の動きを強くした。青田さんが荒い息で答えた。
「…うん、きもち…いい…やめ…ないで」
俺はまた舌を使い始めた。青田さんの太ももが、俺の頭を挟んできた。
舌を使いながら、人差指をゆっくり、青田さんの中に入れてみた。
「んあっ!」
青田さんの身体がぴくんと反応した。
中は濡れていて、温かくて、入り組んでいて、狭かった。
(…ここに入るのか…)と思いながら、ゆっくり指を回し、抜き差しした。
「…んっ…んっ」
青田さんの声が更に大きくなった。
やがて、上気した顔の青田さんが喘ぎながら、こっちを見て言った。
「俺くん、もう…いいよ」
いよいよだ。俺のはもうトランクスの中でカチンカチンだった。
俺は体を起こしてトランクスを脱ぎ、椅子にかけたズボンのポケットからスキンの箱を出した。一枚取り出し、昨日の練習を思い出しながらつけようとするが、あせってうまくいかない。
青田さんが体を起こして、
「…てつだったげようか?」
と俺のモノをのぞき込んだ、その瞬間!
「わわっ!」
コンドームをつけようとした手の刺激で、俺は上空45度の空中に発射してしまった!
「わあっ!」
危うく顔面に直撃をくらいかけた青田さんが、驚いて体を引いた。
「…」
眼をつぶって茫然とする俺。
あああああやっちまった…昨日オ●ニーしとくんだった…
「…っびっくりしたーw」
青田さんが笑った。おっぱいがふるふる揺れた。
「…すいません…」
俺はかっこ悪いやら情けないやらで、青田さんを見れなかった。
俺のも、しおしおと申し訳なさそうに縮んでしまった。
「んーまあしょうがない。だいじょうぶだいじょうぶ。じゃあそこに寝て」
青田さんが俺の頭をよしよしして、タオルケットに寝かせた。
青田さんは髪を片側にかき上げると、俺の股間に顔を近づけ、俺のを口に含んでくれた。
俺のは出したばっかりだったから、「汚いですよ!」と言おうとしたが、眼を閉じて、真剣な表情でしてくれている青田さんを見て、俺は黙った。
青田さんの唇と舌の気持ちよさ。気持よすぎて足の指がきゅーっと丸まる。
俺のはみるみる元気になった。
青田さんは俺のから口を離すとちょっと笑った。
「俺くんのここさ、すごくいい匂いがするんだけど、もしかして…シャンプーした?」
「…あ、はい、昨日しました」
昨日の夜、体を洗った時に、俺はチン毛にもメリットシャンプーを使っていた。
青田さんは爆笑した。
「あっははははは、ごめんね笑ってwでもおかしーw」
なんだかツボに入ったらしく、笑いが止まらない。俺もつられて笑ってしまった。
それでやっと緊張が解けた。
復活した自分のモノに、青田さんにも手伝ってもらいながらコンドームを装着した。
青田さんがまたあお向けになりながら言った。
「じゃ…お願い、ゆっくりね」
俺はうなずいて、青田さんに覆いかぶさった。青田さんが俺の首に腕を巻きつけた。
俺は自分のを手で支えて、青田さんに押し当てた。
「んー…もうちょっと…下かな」
「…ここ、ですか」
「…ん、そこ」
青田さんがうなずく。
腰をゆっくり押し出した。
自分のモノの先端が、少しだけ青田さんに分け入ったのがわかった。
だけどこれ以上入らない?と思った。
「んっ」
青田さんが痛そうな声を出した。
顔が歪んで、俺の首に回された手に力が入った。
「痛いですか?」
「…んん、大丈夫…そのままゆっくり…」
さらに腰を押し出す。先端が青田さんに飲み込まれた。青田さんがふぅっと息をつく。
「…いいよ、そのまま…」
腰をさらに強く押し出す。青田さんが「んんっ」と声を上げ、体を反らせた。
自分のが、青田さんの中に入ったのがわかった。
青田さんの中は熱くて、窮屈で、青田さんの呼吸に合わせて俺のを絞めつけてきた。
俺は気持ちいいのと、感激と、どうしていいかわからないのとで、両肘をついてじっとしていた。
青田さんが紅潮した顔でにっこり笑った。汗で前髪が額にはりついていた。
「…入ったね。じゃ…ゆっくり動いて」
「…ふゎい」
俺は言われた通り、ゆっくりと腰を引き、抜けそうだ、という寸前でまた押し出した。
また引いて、押し出す。
また引いて、押し出す。
少しずつ速くなる俺の動きに合わせて、青田さんが「んっ、んっ」と声を上げる。
「こ、こんなんでいいんですか」
「…うん、上手だよ(俺)くん」
青田さんの両肩をつかんで、体を前に押し出し、また戻し、押し出し、また戻した。
青田さんのおっぱいが俺の下で柔らかく潰れていた。
青田さんが俺の首を引き寄せ、キスしてきた。無我夢中で舌を絡めながら、腰を振った。
俺の動きに合わせて青田さんが上げる声が、だんだん大きくなった。
青田さんの苦しげに歪んだ顔。俺のを熱く絞めつけてくる青田さんの身体。
俺、いま、青田さんとしているんだ!と思うと、腰の動きを止めることができない。
腰を動かしながら青田さんに言った。
「…青田さん、俺、気持ち、いい」
「…あたしも、気持ち、いいよ。…あっ、あっ」
青田さんは苦しげに顔を歪めて喘いでいる。その顔を見るとさらに腰の動きが強く、速くなった。
「…青田さん、俺、もう…だめ」
「…あっ…あっ」
青田さんは声を出せない様子で、あえぎながら何度もうなずいた。
もう我慢できなかった。
俺は青田さんに何度も腰を打ち付け…達してしまった。
「ふわわっ」
頭が真っ白になり、腰が無意識にガクガク動いた。
先っちょから体の中身が全部出ていくような、怖くなるほどの気持ちよさ。
青田さんも目を固くつぶって、俺の首をぎゅっと抱きしめてきた。
魂が抜け切ったような気分で、俺はがっくり青田さんの上に覆いかぶさった。
「…」
「…」
二人ともはぁはぁ喘ぐばかりで、言葉が出なかった。
長い沈黙の後、赤い顔をした青田さんが、俺にささやいた。
「…どうだった?」
「…気持よかったです…でもすいません、俺、自分だけ気持ちよくなってたかも」
「そんなことないよ。あたしも、あー(俺)くんとしてるんだ、って気持よかったよ」
それを聞いて、俺は嬉しくてちょっと泣きそうになってしまった。
「ちょっと、なんで泣くのw」
「…すいません」
「変態のくせに泣くなよwふつうは女の方が泣くもんだよw」
「…すいません」
笑いながら、青田さんは俺の頭をなでてくれた。
俺は青田さんから体を離すと、コンドームを始末して青田さんの横に寝そべった。
「ねえ、(俺)くんのシャツ貸してよ」
青田さんがそういうので、俺は自分のカッターシャツを渡した。
「うわーやっぱり大きいね」
青田さんは俺のシャツにくるまると、「えへへ」って笑いながら、寝ている俺に体を寄せてきた。
生まれて初めて腕枕をした。
青田さんの体の温かさを感じる。遠くからチャイムの音が聞こえてきた。
青田さんとタオルケットに横になったまま、取りとめなく、いろんな話をした。
お互いのクラスとか担任とか、部活とか好きな教科とか、どこに住んでいるとか兄弟がいるかとか、趣味は何かとか、好きなテレビとか、映画とか、音楽とか。
それまでそんな話は一度もしたことがなくて、俺は青田さんのことを何も知らなかった。
青田さんの下の名前さえ、このときに初めて知ったぐらいだった。
今思い出しても、人生でいちばん幸せで、いちばん心地良い時間だった。
一時間ほどそうしてから、俺たちは服を着て部室を出た。
ど田舎の学校で、駅への帰り道は人もほとんどいなかったので、初めて一緒に帰った。
自分の肩の向こうに青田さんが歩いている。この上なく幸せな気分だった。
ちょっとだけ手もつないだ。
二人とも昼飯を食べていなかったんで、駅で一緒にラーメンを食べた。
それからホームで電車を待って、電車に乗り、青田さんの降りる駅で手を振って別れた。
電車の中で一人になると、ああ、今日俺は青田さんとしたんだとしみじみ思った。
青田さんは俺をいいやつだと言ってくれた。
俺として気持よかったとも言ってくれた。
もしかしたら、もしかしたら青田さんも俺のことが好きなのかもしれない、と思った。
家に帰って着替え、秀ちゃんちにお礼と報告に行った。
秀ちゃんは「ついに男になったか!」と大喜びして、俺にビールを飲ませてくれた。
俺は昼間の緊張のせいかあっさり酔いつぶれてしまい、その日は秀ちゃんのアパートに泊めてもらった。
よく覚えていないが、青田さんの夢をみたような気がした。
これで、俺は青田さんと付き合いはじめ、結婚して末永く幸せに暮らしました…と
めでたく終われればいいんだが、現実はそう甘くなかった。
二回目にしたのは、約一週間後、期末試験が終わった日だった。
毎朝の電車は一緒だったけど、青田さんから「試験が終わるまでは勉強に集中」と言われていたんで、初めてした土曜からは部室で会わなかった。
最終日の朝、電車の降り際に青田さんが小さい声でささやいて行った。
「今日、部室ね」
俺は試験が終わると、ちゃんと歯を磨き、モノもきれいにしてから部室へ向かった。
部室に入ると、青田さんはいつもの椅子に座って本を読んでいた。
「やーっと終わったねー。試験どうだった?」
「…なんとかなったと思います」
青田さんが立ち上がって、ふかっと抱きついてきた。
「…変態、あたしに会えなくて寂しかった?」
「…寂しかったです」青田さんを抱きしめた。
「…あたしも」
キスした。青田さんのキスは軽いやつじゃなくて、本気のキスだった。
「…じゃ、しよっか」
青田さんがささやいた。
俺はぶんぶんうなずいて、青田さんを椅子に座らせると、鼻息も荒くブラウスのボタンを外し始めた。
その日はふたりとも午後から部活だったから、あまり時間がなかった。
しかもお互いに一週間も会ってなかったし、初めての時の不安感もないしで、二人ともガツガツしていた。
特に俺はもう余裕が全くなかった。
俺は青田さんのブラウスの前を開けようとして、ボタンを1個飛ばしてしまった。外し方がわからないブラジャーを無理にずらして、おっぱいを出させて吸いついた。青田さんが大きな声を上げた。
その声に興奮して、俺はちょっと荒っぽく青田さんの唇に舌をねじ込み、おっぱいを両手でもみしだいた。
両手で乳首をはさんで、ひっぱり、指の腹で転がした。
制服もそのまま、青田さんのパンツだけを荒っぽく脱がせて、両脚を思い切り開かせた。青田さんはもう濡れていた。
割れ目にむしゃぶりついた。青田さんがまた大きな声を出した。
わざと脚を大きく広げて、青田さんの内ももから割れ目、そして小さな突起を、わざと大きな音を立てて吸い、なめまくった。
「んんっ、んっ、んっ、んんんー」
青田さんは両手で自分の顔を覆って声を殺していたけど、じきに俺の髪をつかんで、がくがくがくがくっと椅子の上で身体を痙攣させた。
その日は床に敷くものがなかったんで、青田さんにテーブルに寝てもらうことにした。
俺はぐったりした青田さんをだっこして、会議テーブルに横たえた。
「…青田さん、入れますよ」
青田さんは熱に浮かされたみたいな表情で、何度も首を縦にふった。
俺はズボンを脱いだ。今回はコンドームを付ける時にヘマはしなかった。
立ったまま、横になった青田さんの両脚を抱えて、自分のモノをあてがった。
上からのしかかるような体勢で、一気に青田さんの中に押し入った。
「あああっ!」
青田さんは泣き出したような声を上げて、俺の首にしがみついてきた。
そのまま青田さんの両肩をつかんで腰を打ちつけた。
古い会議テーブルの脚がギシギシ鳴った。
できるだけ長く、とは思ったけど、青田さんが顔を歪ませて喘いでいるのを見ると、もうとても辛抱ができなかった。
「…青田さん、俺、もう」
青田さんの背に腕を回して、きつく抱きしめたまま荒っぽく腰を振って、射精した。
俺はむき出しになった青田さんのおっぱいに顔を埋めて、はあはあ喘いだ。
青田さんは汗ばんで紅潮した顔と潤んだ目でこっちを見て、ちょっと笑った。
「…(俺)くん、今日は、この間より…乱暴だった」
俺は焦った。
「…すいません、なんか…あせっちゃって。痛かったですか本当にすいません」
「ふふ、大丈夫。なんかねー…このオンナは俺のもんだー、って(俺)くんにむりやりされてるみたいだった。でも、気持ちよかったよ…」
「…すいません」
「…いいんだよ。…あたしは(俺)くんのなんだなー、って気がしたから」
「…?」
ちょっと意味がわからなかった。
それから二人で服を整え、部活の支度をして、じゃあまた明日、とキスしていたらがちゃがちゃっと鍵の回る音がして、いきなりドアが開いて、○○部の顧問の先生が入ってきた。
三人で顔見合わせて固まった。
「…何やってんのおまえら」
顧問は荷物を取りに来ただけだったんだが、それでまあ、俺たちの関係はあっけなく終わった。
顧問は俺たちが何をしていたか察している風だったが、いい先生だったし、見られたのはキスだけだったんで、学校側からはお説教だけで終わった。
部室の鍵は取り上げられてしまったけど。
だけどこういう話は必ず漏れるもので、「俺と青田さんがつきあってて学校でヤってたらしい」という噂が流れ始めた。
俺はまあ見た目が大したことなかったおかげで、クラスでも部活でも
「いやいやこいつとあんなキレイな先輩がくっつく訳ねえだろ(笑)」
という扱いをされたんで平気だった。
ビバ!ブサイク。
だが女性の青田さんにとってはとても冗談では済まない。
「不純異性交遊」なんて言葉があって、高校生の女の子がセックスするなんてまだまだ大問題だった時代だ。
青田さんは俺の何十倍も辛かったと思う。
青田さんは部活をやめた。
俺は○○部の女の先輩数人から呼び出され「青田がやめたのはあんたのせいじゃないのか」とさんざん吊るし上げられた。
何も話せず、何も言い返せなかった。
青田さんは美人だったから、上の学年でも人気があったらしく、ちょっとヤンキー入った先輩に「おまえさー、青田とヤッたの?」とからかい半分で絡まれたりもした。
三人いたが、半分八つ当たりで、校舎の裏でぶん投げてボコボコにしてやったら、二度と来なくなった。
こんなことになってしまった責任は自分にあると思った。
俺のせいで青田さんを辛い目に会わせてしまった、と思った。
青田さんにどうしても連絡を取りたかったが、校内で会ったりしていたら、また何を言われるかわからない。
学年が違うから、誰かに手紙をことづけることもできない。
住所も電話番号もわからない。
同じ部活とはいえ、Aを巻き込むわけにも行かなかった。
何日も何日も悩んだ。
思いつめた俺は次の休みの日、青田さんの降りる駅まで行き、あのとき部室で聞いた話だけを頼りに青田さんの家を探しまわった。
だがそう簡単に見つかるわけもない。
一日中歩きまわり、夕方、疲れはててセミが鳴く公園のベンチでぐったり休んでいると
「(俺)くん?」と声をかけられた。
顔を上げると、Tシャツとジーンズ姿で犬をつれた青田さんが、びっくり顔で立っていた。
「どうしたのこんな所で」
よかった、やっと会えた…と安堵して、あれだけ言おうと考えていたことが口から出てこなかった。かわりに涙が出そうになった。
「…俺、青田さんに…謝らなきゃと思って」
やっとそれだけ言えた。
青田さんは黙って俺の隣りに座った。
雑種らしい犬の頭を撫でてやりながら言った。
「それで…会いに来てくれたの?」
「…はい」
「あたしの家、知らないのに。すごく探したでしょ」
「…はい」
「ふふ、ありがとね。でもさ、別に謝ることなんかないでしょ。噂なんかどうでもいいし。
あたしは(俺)くんとしたこと後悔してないよ。(俺)くんは?」
「…俺もしてないです。でも青田さん、部活も辞めちゃって…俺のせいで」
「…それも(俺)くんのせいとかじゃないんだ。(俺)くんに話さなきゃ、と思ってたんだけど…あたしね、転校することになった」
転校?テンコーってなんだっけ。
頭が疲れていて、その言葉の意味が理解できるまで何秒かかかった。
「…え!!!」
俺は青田さんを見たが、青田さんはこっちを見なかった。
「言っとくけど、今度のことが理由じゃないからね。前からそういう話があったんだ。あたしのうち、親がリコンするの。それで、お母さんの実家がある千葉に引っ越すことに決まった」
九州の田舎の高校生には「千葉」は「アメリカ」ぐらい絶望的に遠い場所に感じられた。
二人ともしばらく何も言わなかった。
「…いつ、行っちゃうんですか」
「…んー、終業式終わったら、すぐかな」
また、二人ともしばらく何も言わなかった。
「…もう、会えないんですね」
「…会えなくなっちゃうね」
俺は右手で、青田さんの手をぎゅっと握った。温かかった。
「青田さん、俺、笑われるかもしれないけど、青田さんのこと…」
「あたしも(俺)くんのこと、好きだよ」
俺は驚いて、また青田さんを見た。
青田さんもこっちをじっと見返していた。
青田さんが吹き出した。
「あははは、ちょっとさー、あんた、気づいてなかったの?にっぶい変態だなあw好きじゃなかったら(俺)くんと最後までしたりしないよ」
唖然としている俺を見ながら、青田さんはクスクス笑った。
「あーおっかしい…気づいてないんだもん」
そう言って、俺を見た青田さんの目から、ぽろぽろと涙が流れた。
「(俺)くんとさ、もっといろいろ話したり、遊びに行ったりしたかったけどさ。…ごめんね。うまくいかないもんだね。ごめんね」
あの青田さんが泣いていた。初めて見る涙だった。
それで、もう本当にどうしようもなく終わりなんだ、とわかった。
俺もこらえきれなくなって泣き出した。
俺たちは公園のベンチで手を握り合って、しばらく泣いていた。
犬は「どしたの?」という目で俺たちを見ていた。
公園はだいぶ暗くなっていた。
青田さんはハンカチで涙を拭き、俺の目も拭いてくれた。
悲しくてたまらなかったが、思い切り泣いた後の清々しい気分もあった。
「はー、まさか、こんな変態野郎を好きになっちゃうとはねー…」
「でも、俺が変態じゃなかったら、青田さんとこんなふうになれなかったです」
「(俺)くんは変態だけど、やさしくていい変態だから、もっとかわいい彼女できるよ」
「青田さんより可愛い彼女なんてできるわけないです」
「あはは、変態のくせにお世辞いってんの」
しばらく二人とも何も言わなかった。やがて、青田さんが立ち上がった。
「…そろそろ、帰んないと」
「送っていきます」
青田さんは周りを見回してから、座っている俺の肩に手をおいて、唇にキスしてくれた。
「いいよ、ここでお別れしよう。変態の(俺)くんのこと忘れないよ。元気でね」
「…俺も絶対忘れません。青田さんも、元気で…」
語尾がふるえた。
「うん。いつかまた、どっかで会えるといいね」
青田さんはそう言うと、素晴らしい笑顔でにっこり笑い、振り返って、犬と歩いていった。
それが、俺が最後に見た青田さんだった。
俺はもう飯も食えないぐらいへこみまくって、終業式と夏休みを過ごした。
両親は本気で俺を精神科に連れていこうとしたぐらいだ。
二学期、もしかしたら青田さんがいるんじゃないか、と電車の中や学校を探した。でもやっぱり、青田さんはいなくなってしまっていた。
○○部の先輩に聞いても、新しい住所なんか教えてもらえそうになかった。
その後、俺は彼女もできないまま高校を卒業して、他県の大学に進み、東京で就職した。
青田さんに会いたかったが、探すつてもなく、どうしようもなかった。
必死で仕事をこなすうちに青田さんの記憶は薄くなっていき、二十代の末になり、上司の紹介である女と結婚したが、色々あって三十代のはじめに結婚生活が終わって、また一人になって、それからはずっと一人だ。
でもまだ、青田さんには会いたかった。
よぼよぼのジジイとババアになってでもいいから、いつかまた会いたいと思っていた。
8月の下旬、俺は久しぶりに帰省した。
俺の母校にも同窓会があって、年1回、ホテルの宴会場を借りて、全校の同窓会総会を開いている。
俺は就職して地元を離れたんで、それまでほとんど参加したことがなかった。
だが今年はAが幹事をやることになり、絶対参加しろ!という連絡があったんで、夏休みを合わせて参加することにした。
まあ正直いやいやだったけど、いざ出席してみると、いつかぶん殴ってやろうと思っていた暴力教師が好々爺になってたり、まあ俺もそうなんだけど、同級生や部活の後輩たちが見事なおじさんおばさんになってたりして、意外と楽しかった。
会場でAを見つけたんで、挨拶しようと思って近づいた。
Aは西武の監督みたいにすっかりハゲて太って、昔のハンサムの面影もなかったが、家業を継いで今では社長だ。
「よお!ひさしぶり」
Aの脇腹に軽くパンチ入れた。
「いて!おー(俺)、来てくれてありがとな」
Aはニコニコ笑顔で迎えてくれた。
「すごい人数だな。準備大変だったろ。お疲れさん」
「まあなー」
そこへガヤガヤとおばちゃんの一団がやってきた。
「Aくん久しぶりー」
「ああどうも、御無沙汰してます…(俺)、覚えてるかな。○○部の先輩がた」
俺はあの時、この先輩方に吊し上げられたのをちょっと思い出しつつ、オトナらしく「どうも」と軽く会釈した。
おばちゃんの一人が嬉しそうに続けた。
「Aくん、珍しい人来てる。久しぶりだから絶対びっくりするよー。あおたー」
おばちゃんが背後に声をかけて、誰かを手招きした。
…え?と思った俺の目の前に、スーツ姿の女性が歩いてきた。
青田さんだった。
青田さんは二十数年分の年を取っていたが、とてもきれいだった。
あの、ちょっと眠そうな目も、かわいい笑顔も変わっていなかった。
青田さんは呆然とする俺と、Aに会釈した。
俺が誰なのか、青田さんはまだ気づいていないらしかった。
「え、もしかして一年下のAくん!?ハゲちゃってる!カッコよかったのにー」
青田さんの直球コメントに、おばちゃんたちが大爆笑した。
○○部の先輩方と盛り上がっていたAが、思い出したように、そばにいた俺を紹介した。「あ、こいつ、部活で同級だった(俺)です」
青田さんの目が、まん丸に見開かれた。
「…どうも」
俺は目礼した。青田さんもあわあわしながら会釈した。
俺はもう心臓がバクバクしていたが、できるだけ冷静な声で、Aに
「あーA、俺ちょっと□□先生に挨拶してくるわ。また後でな」
と言い、青田さんやおばちゃんたちに凍った笑顔で会釈して、その場を離れた。
どうしよう、どうすればいい、と頭が混乱したまま、俺は会場の隅っこで水割りをちびちび飲んでいた。
誰かにぽんと肩を叩かれた。
「よぅ、変態」
青田さんだった。あの頃と変わらない笑顔でニコニコ笑っていた。
その顔を見るだけで、いろんなことがこみ上げてきた。
「さっきはびっくりしたよー」
「俺もびっくりしました」
「ほんと久しぶりだね」
「お久しぶりです」
「二十何年ぶりかな。あたし、おばちゃんになっちゃっててびっくりしたでしょ」
「そんなことないです。ていうか、俺も立派なオヤジになっちゃいました」
二人で笑った。
「ちょっとさ、外で話しない?」
俺はうなずいて、青田さんとこっそり会場を抜けだした。
ホテルの喫茶コーナーに入り、一番奥のボックスに差し向かいで座った。
お互いに、話したいことが山ほどあった。
あとは、さっくり書く。
俺と青田さんは、喫茶コーナーで長いこと話をした。
お互い、今までどうやって生きてきたか。今何をしているか。
青田さんは東京の、俺の勤め先からそれほど遠くない会社で働いていた。
そして一昨年、病気でご主人を亡くして、高校生の娘さんと二人暮らしだった。
俺も結婚に失敗したことや、今の暮らしについて話した。
まだまだ話し足りなかったが、○○部の先輩方が青田さんを探しに来たんで、メアドと携帯の番号を交換して別れた。
東京に戻ってから食事に誘った。
正直、少しは艶っぽいというかウェットな感じになるかもと思っていたが、まあやっぱりお互い40代も半ばのおじさんとおばさんだ。
焼けぼっくいも20年以上前の古さでは、今さら大した火もつかないもんだ。
二度目からは純粋に飲みに誘うようになった。
古いともだちとして会い、旨い酒を飲んで、昔の話をするだけだ。
「あのとき(俺)はこう言ったw恥ずかしいw」
「青田さんだってこんなことになってたw」
「うるさい変態w」
居酒屋で、こんな感じで馬鹿話をしながらゲラゲラ笑っているのが何より楽しい。
俺は実家にいる間に、物置をひっくり返して、高校卒業まで書いていた日記のノートを発掘し、東京に持ち帰った。
あのころ、何があって、自分が何を考えて、どう生きていたかを思い出した。
文章にまとめ始めたのは、青田さんと会うようになってからだ。
青田さんと話して思い出した、高校時代の記憶と記録の整理を付けたかったから、というのが建前だけど、実際のところは哀しい独身中年なので、夜はすることがあんまりなくてヒマだったからだ。
俺の学生時代で一番エロくて、一番辛かった話を誰かに聞いてもらいたいと思った。だけどこんな話、とても同僚や友人に面と向かってする訳にはいかない。だから、匿名で、ネットで聞いてもらうことにした。
手前勝手ですまない。
10月のはじめ、「お母さんの昔の友達」ということで、青田さんと青田さんの娘さんと三人で食事した。
今の会社に転職した時の面接よりも、何十倍も緊張したな。
娘さんは真面目そうな良い子だった。少し眠そうな目が母親似だった。
帰り際、娘さんが俺を呼び止めた。
「あの、(俺)さん」
「はい?」
「あの、母をよろしくお願いします」深々と頭を下げられた。
「えっ」狼狽する俺。
「ちょっとあんた何言ってんの」
青田さんは真っ赤になっていたが、まんざらでもない顔だったと思う。
後日、アドレスを交換した青田さんの娘さんからメールが来た。
父が亡くなってからふさぎがちだった母の表情が、最近少しだけ明るくなった。自分は来春、海外に進学する予定で、母を一人にしてしまう。
できれば母が寂しくないように、(俺)さんに母のそばにいてもらえないだろうか。
まあいつか、俺は青田さんと一緒に生きていくことになるのかもしれない。
お互いじじいとばばあになるまで時間はまだあるから、ゆっくりやっていくつもり
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